トンネル効果と多世界解釈

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いつもありがとうございます！

量子力学コーチの高橋宏和です。

皆さんは、「トンネル効果」というものを聞いたことがありますか？

トンネル効果とは

をいいます。

古典物理学では、ボールが山頂まで届かずに転がって戻ってくる際、

そもそもボールを投げる時に加えた運動エネルギーが不十分だったということになります。

ところが量子力学の世界では、運動エネルギーが山頂を越えるのに十分な量でなかったとしても、

ボールは戻ってくることなく、山の反対側に出現することがあるのです。

まるでトンネルをすり抜けたように見える現象は、トンネル効果と呼ばれています。

まあ普通に考えたら、「投げたボールが気がついたら反対側にいる…」なんて意味がわからないですし、

「きっとトンネルを通って反対側に出たんだろう」と感じるかもしれません。

しかし、「粒子の位置は常に不確実」というのが量子力学の世界ですから、

ボールが山のこちら側にある可能性もあれば、山の反対側にある可能性もあるという方が正確かもしれません。

ボールがどこにあるかは確率でしかないからです。

そしてこうした現象が起こるのは、粒子に「二重性の性質」があるためです。

二重性とは、波の性質と粒の性質を持ち合わせていることをいいます。 

この性質により、粒子が波の状態のときは粒子は空間上に確率分布していて、ひとつの場所に特定することができないということが起こります。

さらに、分布するすべての位置の重ね合わせ状態をとっています。

要するに、粒子はここかそこかあそこにあるかもしれず、「粒子がここにある」とハッキリと言えないのです。

ところが不思議なことに、粒子は観察することによって、ひとつの場所にあるように観ることができます。

この時は粒の性質ですね。

さて、仮に粒子というのは波の状態が本質であるとするならば、

私たちの観ている現実世界というのは、まるで“まやかし”のようだとは感じないでしょうか。

もしかしたら、私たちは気まぐれにふわふわ漂う実在などしないものを、

観ると決めたことによって、まるでそれが実在しているように感じているだけなのかもしれません。

そして、どれかひとつを選んで観ているということは、他を選んで観ることもできるわけです。

まるで、「どのまやかしを観る？」と問われているかのようですが、観るものを選ぶということは、「どの世界を観るかは選べる」ということでしょうね。

これについて、量子力学の世界には「多世界解釈」という考え方があります。

多世界解釈では、

粒子の重ね合わせの数だけ世界が分岐し、世界が並行に存在する

とされています。

観測者自身は観測した世界へ入っていくため、その世界しか知り得ません。

ところが、観測によって複数の並行世界が出現し、今自分が知っている世界とは別の世界が展開しているのです。

さて、今回は粒子の不確実さについてお話ししたのですが…

何をお伝えしたかったかというと、

現実とは、今観測した瞬間にその世界に入り込むことの連続ではないか？ということです。

古典物理学のように、これまでの過去の過程を前提として未来の結果があらかじめ決まってくるものではないということです。

もっと簡単にいうと、過去がどうであれ、

今の自分の観察によってあらゆる可能性の中から望む世界を創り出すことができる

 ということですね。

学歴がない、家が貧しかった、経験がないなどの過去は関係なく

 未来は、全ては今の自分次第。

となれば、皆さんは今からどんな世界を観たいですか？

何も決まっておらず、しかも自由なのであれば、観たい映画を観るように、本当に観たいものを素直に選べたらいいですね(^-^)/

それでは、今日も良い1日をお過ごしください！

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